トラウマ
トラウマは、広範な領域で見られる心的外傷(心の傷、思い出したくない体験)のことをいい「肉体的ショック」と「精神的ショック」から形成されます。
私たちはちょっとした出来事で、すぐに「トラウマになっちゃった」といいますが日常生活に支障をきたさない限り、それらは本来「トラウマ」には該当しません。
トラウマとは、日常生活が困難になるような心の傷であり、主に生命の危険にさらされた時などに起こります。
トラウマが起こる可能性として一般的な見方で言うと、
1. 予測不可能な出来事に遭遇(事故・天災・犯罪に巻き込まれて生命の危険にさらされる)
2. 自分の力では変えられない出来事に遭遇(事故・天災・犯罪に巻き込まれ、それらはお金や腕力では解決できない、どうしようもない)
3. 通常では考えられない残酷な出来事に遭遇(戦争体験、虐待、誘拐事件被害者、或いは殺人事件を目撃するなど)
の三大要素が挙げられます。
個人的に比較的体験すること、例えば友人との喧嘩、恋人との別離、家族との死別などは、その状況によってはトラウマにもなりえますが、通常の場合は「トラウマ」とは見做されません。
そして、トラウマが深刻化し、日常生活が困難になると「PTSD (心的外傷後ストレス障害)」「ASD(急性ストレス障害)」「C-PTSD(複雑性PTSD)」というより重度な精神疾患として診断されます。