身体症状
PTSDでは種々の身体症状が現れる場合が殆どで、心が苦しいばかりではありません。
PTSDによる身体症状は、自律神経の極度な緊張が引き起こします。
自律神経の緊張は当然PTSDになるトラウマ体験が発端になっていますから、PTSDを克服しない限り、症状が消えることはありません。
一般的に知られる症状として、
- 動悸やめまい
- 手足の震え
- 過換気
- 慢性的な倦怠感
- 不眠による体調不良
- 激やせ
- 心身症的な症状(胃腸の不調、月経不順など)
などが挙げられます。
私たちの日常生活の中でも、ストレスが溜まると胃潰瘍になったり偏頭痛がするなど、ストレスが身体の不具合と直結することはあります。
しかし、対症療法を有効活用すると、そこまでひどくならずに回復することが殆どでしょう。
PTSDによって引き起こされる身体症状は、確かに薬物療法などの対症療法で一時的に良くなることはあります。
しかし、いわゆる「完治」することはありません。
一度過換気が治まっても、再発する危険は常にあり、動悸や手足の震えはフラッシュバックのたびに起こり得ます。
こういった体の不具合には、残念ながら特効薬はなくPTSDを克服しない限り続くのです。
このことが本格的に健康状態を蝕み、食事が満足に取れない日々が続けば栄養失調や月経不順などを引き起こし、心身両方から状態悪化の道をたどります。