PTSD 心的外傷後ストレス障害(Posttraumatic Stress Disorder)

「PTSD」とは、重篤なトラウマ症状が1ヶ月以上続いて初めて診断されるストレス障害です。

ですから、事件に遭遇した直後トラウマ症状が始まっても、PTSD症状には該当しません。

この点は、人々に多く誤解されている点です。

私たちは簡単に「PTSD」と判断することはできません。

PTSDには、以下の3つの特徴があります。

1. 追体験(トラウマになっている体験をつい思い出す、似たような状況に置かれたときに恐怖を感じるなど)

2. 回避・麻痺(悲しみが深すぎて感覚が麻痺し、希望・関心がなくなる。トラウマ体験をした場所などを意図的に避けるようになる。)

3. 過覚醒(どんな些細なことにもこだわる、気にする。精神の不安定により眠れなくなり、過覚醒状態におちいる)

PTSDは、ベトナム戦争(1960年~1975年頃)後、精神が破綻した兵士がとても多かったことから、アメリカで盛んに研究されるようになりました。

その時に、「PTSD」という名前が初めて登場したものと思われます。

私たちの身の回りでは、例えば阪神淡路大震災、東日本大震災などの大きな天災を体験した人、地下鉄サリン事件や秋葉原通り魔事件などの事件に遭遇した被害者の人々が、その後何年、何十年も日常生活で困難をきたしています。

彼らはみな「PTSD」による症状で苦しんでいます。

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