入院治療
PTSDの治療に際し、入院治療が必要な場合があります。
症状が重く通院が困難になった場合、入院による治療で外来通院が可能になるまでの回復を試みることが必要になるでしょう。
また、PTSDをサポートする側(主に家族)が、無理して患者を支えようとするあまりに精神のバランスを崩すことがあります。
そういう時は、患者と家族の間に適度な距離を設ける意味で、患者が入院して治療に専念するという選択肢もあります。
入院生活をPTSDを完全に克服するまで続けることはできませんが、一時的に入院治療に専念することはむしろ患者にもその家族にも大変いい影響を与えることがあります。
入院治療が必要になるそのほかのケースは、
- 自殺未遂を繰り返す
- アルコールや薬物の中毒になっている
など、自己管理が著しく困難なケースです。
この場合、自殺未遂ができない環境に置くこと、アルコールやドラッグが決して手に入らないところで治療することが必要です。
入院生活では、外来通院同様に薬物療法も続けられ、入院生活だからといって特別なことをするわけでもなく、外来通院でしてきたことをそのまま入院治療で行うケースが多いです。
入院施設は閉鎖病棟が多く、不便さが欠点かもしれません。
しかし、一部の治療法は入院治療で集中的にやることで効果を上げることもあるので、主治医の先生と慎重に話し合い、入院生活を送ってみるのもいいと思います。