子供のPTSD症状
子供のPTSD症状は、大人とは違った形で出現します。
大人には知恵があり、対処能力が発達しているのと比べ、子供はまだ自我が未発達で、総合的に未熟だからです。
このため大人よりも出来事を過大に受け止める傾向があり、大人よりも子供のほうがPTSDを発症しやすいと言われています。
但し、子供(ここでは小学校低学年くらいまでを指す)はまだ自分に起こった出来事を把握しきれず、言葉に直すこともできません。
そのため、直接的な形で苦痛を訴えることができず、態度や行動でしか示すことができないのです。
ですから、子供が以前とは全く違う性格になった、行動パターンが変わったなどの変化に大人が敏感に反応し、早めに対処してあげてください。
子供に見られる主なサインには、
- 赤ちゃんがえり(指しゃぶりやおねしょなど)
- 人形やぬいぐるみに暴力をふるう
- 親など世話をしてくれる人から離れたがらない
- 自分の好きなグッズやぬいぐるみを決して手放さない
- 日によって機嫌が大きく異なる
- 無口になる
- 睡眠障害、一人で眠ることを怖がる
などが挙げられます。
これらのサインに大人がどれだけ気付いてあげられるかが、PTSD克服の鍵になります。
災害や事故など、明確なストレス源を把握している場合、周りも気付きやすいと思います。
しかし、周りが知らないところで子供の傷が深くなっていることもありますので、注意深く見守ってください。