ASD 急性ストレス障害(Acute Stress Disorder)

PTSDの発症は、きっかけとなる事件や出来事から1ヶ月以上経ってからの診断によって決められますが、それ以前にも、明らかにPTSD症状を持つ人々がいます。

トラウマ体験直後からトラウマに苦しめられ、生活が困難になることを、ASD(急性ストレス障害)といいます。

ASDが長引き、人によってはPTSDへと移行していくのです。

ASDの最も顕著な症状は、「解離」です。

「解離」とは、トラウマ体験となったもの全体をありのまま受け入れることができず、心が凍りついたような状態のことです。

心の中で、何をどう消化したらいいのかわからなくなっており、それ故、無表情に見えます。

事件後の処理などをわりとてきぱきこなし、淡々としているので、見かけ上その人の精神的トラブルを見分けるのは困難なことがあります。

しかし、時間が経ち、心にゆとりができた頃に初めて自分の身に起こったことを実感し、悲しみや怒りが沸いてくるのです。

その頃には、「PTSD」と診断されます。

ですから、「解離」はPTSDになる前兆と見ることができ、トラウマ体験後このように無表情で淡々としている人がいれば、その人に注意を払う必要があります。

解離の症状が長引くと、人格障害などを発症することもあり、適切な治療が必要です。

トラウマ体験後に何事もなさそうな人でも、1ヵ月後により深刻なトラウマ症状で苦しむことが大変多いのです。

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